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学びの個性尊重プロジェクト

*感謝*第3回講演会、Q&Aセッション

8月〜9月に、

第3回講演会「教育はだれのもの?ー権利・法律からのアプローチ」

を配信し、その後、9月12日には、

日野公三さんとのQ&Aセッション

を行いました。

講師の日野公三さんは、広域通信制高校である明蓬館高等学校の校長兼理事長として著名な方ですが、今回は、もう一つの顔、日本ホームスクール支援協会の理事長の立場に軸足をおいたお話をしていただきました。


 

第1部

日野さんの講演

アメリカのホームスクール〜ホームスクールを支える仕組み〜教育権について〜学びの主体〜大人たちへの問題提起

第2部

教育権について、対談で深掘り

第3部(Q&Aセッション)

改めて教育権、そしてホームスクール制度について

 

講演や対談の収録は3日間、また、その間にも、日野さん、モデレーターの上田ともに、教育権やホームスクールの理念・制度について、それぞれに考えを深めていく、発展型のイベントとなりました。

講演動画を見てくださった方も同様に、さまざまに考えたりいろんな疑問を持ってくださったのではないかと思います。

小規模ながら、130回以上ご視聴いただきました。

視聴してくださったみなさま、参加してくださったみなさま、疑問・質問を投げかけてくださったみなさま、ありがとうございました。



今回の講演会でのテーマ「教育はだれのもの?」で考えたかったことは、私たちは、教育を考える時、それを「自分たちの手の中にあるもの」として考えてきたかな?ということでした。

"与えられるおしきせの教育に、どうやってわが子を合わせていくか"

に心とらわれるのではなく、

"わが子の学びや成長のためには、どういう教育がいいのだろうか、なにをどのように選び、組み合わせ、デザインしていけばよいのか"

を考えることは、本来、私たち一人ひとりの”あたりまえ”の姿なのだろうと思います。


これは、親”だけ”ががんばらなくてはいけないという意味ではありません。

選ぶ甲斐のあるリソースになるべく、学校を含んだ学びの場、相談できるところ、楽しめる場所が十分に用意されていることが、当然社会に求められると思います。

そうして初めて、親・家庭はウキウキと教育を選ぶことができるでしょうし、安心して教育権を行使できるのだと思います。


そうなると、「教育はだれのもの?」という問いの答えは、

「教育はみんなのもの」

ということになるのかなと思いました。


この、"わが子の学びや成長のために、教育をデザインするということ"こそ、ホームスクールの理念だと、私は思います。

例えばこんな感じに。

ホームスクールのデザイン

このように、いろんなパターンがあっていいと思いますが、いずれも、中心は「家庭」にあり、「家庭」が主体的に作るものだと思います。


なお、「不登校」の問題は、

学校に行きたいのに行けない

であったり、

どこにもつながることができない

といった、教育をデザインする以前のなんらかの背景が存在する場合もあるだろうと思います。

それは、まだ気づかれていない子どもの特性かもしれませんし、家庭だけで解決できない社会的な課題かもしれません。

ここでも、「子どものニーズ」「社会で育てる」という視点、つまり「教育はみんなのもの」という視点が必要になるだろうと思います。


さて、Q&Aセッションでは、

「ホームスクールが認められていない」とはどういうことなのか?

「ホームスクール制度」って?

という疑問、そこから関連した学校との関係に関する質問も出ました。

先ほどのイメージ図から考えれば、ホームスクールは教育の基本と言えますから、「認めてもらう・もらえない」という話では、本来ないのかもしれません。


ここで、キーになるのは、「学校や公教育との関係」ということなのだろうと思います。

Aさんのように、学校を利用していない場合に、学校教育とどのような関係性を作るかや進路、経済的な負担をどうするかというのが、「ホームスクール制度をどうするか」という話につながるのかなと思います。

またそれは、Bさんのように、フリースクールなどのオルタナティブスクールを利用している場合も、同様の課題となるだろうと思います。


これは、「多様な学び」をどう考えるか、ということなのだろうと思いますし、憲法や教育基本法に書かれている「普通教育」をどう考えるかという話になるのだろうとも思います。


「また難しい話が出てきた!」と思われた方もいるかもしれません。

でも、私たちのくらしは、権利に守られながら、権利を尊重し合いながら、作られていますし、それを作り支えているのは市民である私たちだと思います。


日野さんが、

「これで終わりではなく、これを契機に教育権についての関心の裾野を広げていきたいと思います。 学校教育の話題は賢者、見識者、文科省関連人脈が尊ばれ、依存しがちです。 一般の保護者が置いてけぼりになり、自分の言葉で考え、語る機会がないことが多いように思います。」

とおっしゃっていました。

ついつい、「専門家」「識者」と呼ばれる人の話を「うんうん」と聞いて終わりにしてしまいがちですが、教育の話が、「悩み」とか「課題」とか、はたまた「批判」という文脈だけではなく、「今を楽しく」し、そして「未来につながる」話題として、そこここで、気軽に話せるといいなと思います。


第3回講演会やQ&Aセッションで、日野さんがお話しくださったこと、日野さんとみなさんでお話したことを、多くの方と共有したいという希望を持っていますので、折を見て再配信できればと思っています。

どのような話があったのか興味を持たれた方は、その際にぜひご覧いただければ嬉しいです。


また今後、教育をデザインする、学びを自分たちで形作る一例として、オルタナティブスクホームスクールの実践などなどについてご紹介していくことも、活動の一つとして進めていきます。


〜coming soon〜
  • 小学校教員をお辞めになり、オルタナティブスクールを作る選択をされた蓑手章吾さんのインタビュー

  • ホームスクールでSEM@homeを実践されたご家庭の学びの記録

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