第2回講演会のQ&Aセッションに寄せられた質問と回答のご紹介、最終回です。
【おうちファシリテーターの役割】
SEMを成功させるのに必要不可欠な要素の一つに、SEM専門教師(SEM specialist)の存在があります。
SEMの専門トレーニングを受けたSEMスペシャリストは、生徒に教科を教えるのではなく、それぞれ「好き」が違う生徒を個別に、情熱を持ってファシリテートすることを専門に行います。 SEM@homeでは、このファシリテーター役はご家族が担うことになります。
おうちファシリテーター(と勝手に名付けてしまいましたが)の役目は荷が重そうで、躊躇される方もいらっしゃるかもしれません。
でも皆さんはすでに「子育て」というタスクにコミットされているのですから、そこまで構えなくて大丈夫です! おうちファシリテーターの役目は主に5つあります。 一つ目は、お子さんの「好き」をお子さんと共に探ること。
Type 1を共に楽しめたら最高ですが、時間が許さない場合は、習い事や学校のクラブ活動、探求プログラムなどをType 1に活用しても構いません。
その際は、定期的にお子さんの様子を必ずチェックしてください。
どう楽しいのか、続けたいのか、その続けたい理由が「本当に好き」だからなのか、単純に「友達と会えるから好き」なのか、あるいは「もうやめたい」と思っていないか、などなど見極めてほしいです。
又、お子さんの過去の「好き」や、日常の言動を観察して「好き」を探るのも、お子さんをよく知るおうちファシリテーターの役目です。 二つ目は、Type 2のスキル磨きを行うとき、そのスキルを磨ける場を用意することです。
経済的なことはもちろん、お子さんに合う先生や教室、メンターを探すのが、おうちファシリテーターの役目です。
合わない場合は速やかに変更する見極めと潔さも大事になります。
公共交通機関が使えない際は、文字通りお子さんの足となってください。
実験等に危険が伴う場合は、アシスタントになってください。
成人もしくは保護者がいないと入れない場所や交渉が成立しないだろうときは、開かずの門を開けるゲートキーパー(gate keeper)となってください。 三つ目は、Type 3を行う場合、RPを導き出すのがおうちファシリテーターの重大な役目となります。
お子さんの年齢にもよりますが、共にwebbing activityというブレインストームを行い、RPに成りうる課題やテーマをお子さんと共に引き出し、お子さん独自のRPへと、お子さんが自身でたどり着けるようサポートします。
こちらは『学びの個性尊重プロジェクト』のWSで体験していただきます。 四つ目は、Type 3拡充プロジェクトを行う際に必要な常駐ガイド兼サポーターになることです。
精神的なサポートが必要なときもあるかもしれません。
お子さんの実行機能に不安がある場合や、完璧主義で作業が止まってしまっていないかなど、定期的に声がけし、内容もチェックします。
壁にぶつかっているときは相談役となり、柔軟に解決できるよう手を差し伸べてください。
おうちファシリテーターが創造的に考えた打開策を幾つか提示してもOKです。
その際は、お子さんに選ばせるのはもちろん、選ばないという選択肢も与えてくださいね。
お子さんが最後までやり切れるよう、ほど良い距離感で見守るのが常駐ガイドですが、この「ほど良い距離感」というのは各親子で違いますから、まわりと違っていても全然大丈夫ですよ。 五つ目は、Type 3をやり切ったあとのリフレクション時に、お子さんの成功体験が次に繋がるよう導く役です。
そして、おうちファシリテーターもプロのファシリテーターに徹してタスクにコミットしたのですから、Type 3をやり切った成功を家族で盛大にお祝いしてくださいね。
第二回講演会のご視聴ご質問ありがとうございました。
(Mai C)
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